「変わらないために変わる」
たいめいけんは今年で85年、日本橋に本店を構える洋食屋です。6席の小さなお店からスタートし、現在は全9店舗を運営しています。85年という歴史と昔から今も変わらず足を運んで下さるお客様のためにも私たちはいつでも「攻め」の姿勢を忘れません。こだわりを持って頑固であるべき部分と時代の変化に合わせ柔軟になるべき部分を見極め、実行し続けることで「たいめいけん」を100年、200年続く洋食屋にします。
「横のつながり」を大切に
私は共に働くスタッフの皆を家族のように思っています。毎日【たいめいけん】という空間で同じ目的を持って働いていますから、もしかすると家族以上の関係を築いているのかもしれません。やはり一緒に働く仲間というのはとても大切です。ですがそれと同等に他の店の料理人仲間や地域の方々との「横のつながり」が私はとても大切だと考えています。「横のつながり」から自分が今まで知りもしなかった学びや新たな発見をすることが沢山あるからです。ですので、うちで働く若手の料理人たちにも「横のつながり」を大切にしてほしいです。また、うちで働く料理人の多くはゆくゆくは独立して自分で店を持ちたいと考えているようですが修行を積み、一人前となれば修行した店を離れ独立するということは当たり前。そうやって独立した者が料理人仲間となり、料理の世界を通してお客様を元気にする、街を元気にする、そして共に日本を元気にしていきたいと考えています。
育成への取り組み
【見習い】とは読んで字の如く“見て習う”ということです。たいめいけんで働く料理人は皆、初めは見習いスタートです。働きながら学び、味を盗み、技を習得していくものです。三代目である私も多くの時間を厨房で共に過ごしますから若い者にはいつも「私の生き方を見ろ!」と言っていますよ。実際に私自身もこれまで失敗から多くのことを学んでいます。看板メニューである「たんぽぽオムライス」に競うくらいの新商品の開発を試みて、チャレンジしてきましたがよく失敗してボツメニューを生み出していました。しかし、私はこのトライ&エラーによって「時代の変化」や「お客様が本当に求めているもの」そして「商売とは何か」など大切なことを沢山学びました。トライしなければ何も始まりません。なので失敗を恐れず、どんどんチャレンジをする。こういった考えを持ってうちの料理人達にも頑張ってほしいですね。