
当社の特徴と今後の事業展開
東洋食品は学校給食を調理・提供している企業です。1日に約147万食を調理しており、全国で4,000校以上へ給食を提供しています。これは小・中学生の6人に1人が当社の給食を食べている計算になります。学校給食の調理のシェア率は業界トップで、この高いシェア率が当社の強みです。
また、食の安全に対する意識の高さも当社の強みです。ISO22000という国際標準規格に準拠した厳正な衛生管理を徹底しており、1966年の創業以来、食中毒事故は一度も起こしていません。
今後は、給食事業の質を高めることに加え、夏休みなどの長期休暇中も給食センターを稼働させ、学童保育や保育園、福祉施設などに食事を提供できないか検討しています。さらに、給食事業で培った食のノウハウを活かしたホテル事業や、日本の質の高い給食を、東南アジアなどの栄養課題や貧困問題を抱える国々へ紹介する海外事業も始めました。少子化が進む中でも、給食事業にはまだまだ大きなポテンシャルがあると思っています。

人材が長く活躍できる環境づくり
当社に入社する前は外資系の金融企業に勤めていました。異業界から来たこともあり、人事制度に課題があると感じていました。給食業界は女性の就業比率が他業界に比べて高いのですが、妊娠や出産を機に、やむなく退職を選択する女性社員が多いという実態があったためです。
そこで、社員が育児と仕事を両立し、長く活躍し続けられるよう、様々な制度の整備と導入に取り組みました。育児休業の取得を積極的に推奨した結果、育休取得率は97%となり、多くの方が育児と仕事の両立を実現しています。また、仕事への不安を取り除けるように「メンター制度」を整え、サポート体制を強化しました。さらに、パートから正社員登用、地域正社員や転勤型正社員等、自身でキャリアを選択できるようにすることで、社員の定着とキャリアアップを推進しました。こうした取り組みにより、現在では社員の6割以上が女性で、特に役職者の女性比率が6割に達するなど、女性が活躍できる環境が着実に広がっています。
それでも、やむを得ない事情で一度は退職をせざるを得なかった社員が復職できるように、「退職者リターン制度」を導入しました。この制度は、一度離職した方にも再び当社で活躍していただくための大切な仕組みです。
私自身も育児と仕事の両立の難しさを身をもって知っているので、制度を作るだけでなく、子育て中の社員と積極的に会話を重ね、より働きやすい職場の雰囲気づくりを心掛けています。
育成への取り組み
当社では、三つの柱を掲げて人材育成に取り組んでいます。一つ目は、お客様の安全を守るための徹底した食品安全教育です。総合職と専門職のそれぞれに特化した教育プログラムを提供しています。総合職でも、研修などで調理現場を経験し、お客様に適切に説明できる能力を養うことを重視しています。二つ目は、社員が将来のキャリアを具体的に描けるよう、キャリアパスを明確化することです。具体的には、調理・マネジメントなど複数のスキルを可視化した「スキルマップ」を作成し、レベル1から5まで各段階の要件を明示し、昇給や昇格に繋げています。三つ目は、社員が安心して長く働ける環境の整備です。上述の通り、メンター制度など各種人事制度を整えています。
今後も、社是に掲げる「信頼」にふさわしい人材を育成するため、社会人としての内面やヒューマンスキルを高める研修制度を積極的に導入していきます。多くの子どもたちへ"食"を提供する立場として、社会的信頼に応えられるような倫理観のある人材の育成を進めていきます。

私が入社を決めたワケ

主な業務は、給食センターの運営管理やPFI事業の入札業務など、とてもやりがいのある仕事です。2度、産休・育休を取得しましたが、元のポジションで復帰しました。復帰後の仕事にも配慮してもらい、最初は時短勤務をしていましたが、現在はフルタイムで働いています。
女性の活躍を後押しする制度だけでなく、会社全体が子育てを応援してくれる社風も大きな魅力です。同じく子育て中の荻久保専務とは育児の話をすることも多く、女性が働きやすい環境だと感じています。

