Vol.505
社会福祉法人ChaCha Children & Co.
社会福祉法人ChaCha Children & Co. 理事長 大橋 陽子

エンパシー(共感)を大切に、保育の未来をひらく組織づくり

当法人の特徴と今後の事業展開

ChaCha Children & Co. は、「Education is Empathy(よりよく理解することで世界は変わる)」をビジョンの中心に据え、保育・教育の起点としています。1979年に埼玉県入間市で創設し、現在は関東近県に16園を展開しています。私たちは“子どもを一人の人として尊重する”という理念を土台に、日々の実践を磨き続けてきました。今後は規模拡大を目的とせず、子ども観や保育観、保育の考え方をまとめた〈ChaCha フィロソフィ〉という冊子をよりどころに、職員一人ひとりが理念を深め、保育の質を追求していきます。さらに子ども家庭庁の「はじめの 100 か月の育ちビジョン」と結びつけ、保育・教育の枠を超えた切れ目ない支援へ広げていきます。

人材に対する想い

ChaCha の根底にあるのは「働く人は財産」という考えと、「保育という仕事の社会的な地位向上」への強い想い、そして互いを理解し合う〈Empathy〉の姿勢です。「外見は一番外側の中身」という考えから、法人の品格を大切にしたオリジナルエプロンを制作しました。また、業界で初めて名刺制度を設け、配属時に見出した強みを肩書きにし、入職時に園長から期待を込めて手渡しています。さらに、ChaCha では「先生」ではなく、子どもも大人も名前で呼び合います。これは相手を尊重し、対等な関係性を大切にする Empathy の文化の象徴です。採用選考においては、法人理念やビジョンへの共感、子ども観への理解を最も重視し、面接では理念の説明に重きを置いています。これこそが、保育・教育の質を統一しながら向上させるための、ぶれない軸となっています。

育成への取り組み

当法人の全体研修「CCC(ChaCha Culture Club)」は、16 園約 630 名の職員が同じレベル感で保育の質を高めていく視点から設計されています。また、今年度は法人が掲げる「大人観」の形成に重きを置いた新任管理職研修に力を入れています。研修の骨組みは内製化し、採用担当が中心となって企画。必要に応じて専門家を招くハイブリッド方式を採用しています。研修分野によっては園長や主任が講師を務めることで、現場で培った知恵や経験を共有し、実践に対するフィードバックと肯定の場を提供。「できないのではなく、できているが自信がない」というケースに対し、研修を通じて「自分のやってきたことは正しかった」と自信を醸成することを目的としています。職級は 8 階層に細分化されており、海外研修制度も補完的に用意し、自己成長の明確なロードマップと広い視野を提供しています。

私が入職を決めたワケ
主任の廣山さんは、入職8年目。保育実習を通じ、ChaChaの「大人主体ではない、子どもたちの“やりたい”を大切にする対話重視の姿勢」に共感し入職を決めました。バレエや新体操で培った身体表現という「自分の好きなこと」を保育に活かし、子どもたちと音楽に合わせ体を動かす時間は園の人気コンテンツです。面接時の「自分らしい服装で来てください」という問いかけは、自分に向き合うきっかけになったと語ります。理念に迷った際は「ChaChaフィロソフィ」に立ち戻ることで、日々ブレない保育・教育の軸を築けています。「子どもも大人も、安心して楽しく過ごせる環境をつくりたい」と笑顔で語る、ChaChaの理念を体現する存在です。

社会福祉法人ChaCha Children & Co.

本社所在地東京都新宿区新宿5-1-1-202
設立1979年4月1日
資本金社会福祉法人のためなし
事業内容保育園および認定こども園の運営
業種教育・医療・福祉・研究機関
URLhttps://chacha.or.jp/
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